第40話「エルメスのララァ」全セリフ&コメント付

機動戦士ガンダム 第40話「エルメスのララァ」より



ナレーター 「ガンダムはシャリア・ブルのブラウ・ブロを撃退はした。しかし、ガンダムの機能はすでにアムロの意思に反応しきれなくなっていた。アムロの反射神経と戦闘力が拡大して、今までのガンダムの機能では不十分であることがわかったのだ。ただちにガンダムの動力系の整備が始められたが、それで解決のつく問題とはいえなかった」



キッカ 「でもさいいじゃない。アムロが強くなってんならガンダムだって強いんでしょ」
レツ 「ばっかだなぁ。ガンダムがアムロについてけねえんじゃ戦えないじゃん」
カツ 「そうさ、だからみんなが」
ジョブ 「チビは飯の手伝いでもしてんの」
キッカ 「ベーだ」

ミライ 「連絡取れて?」
ブライト 「うん。ソロモンの技術本部へ来てくれということだ」
ミライ 「連邦軍に手立てでもあるっていうの?」
ブライト 「連邦軍がそれほど気が利いているとは思えんな。なあミライ、俺にはわからんのだがアムロはそんなに戦い上手になったのか?」
ミライ 「彼の実戦を見ればわかるでしょ」
ブライト 「違う違う、俺の言っている事は」
ミライ 「…?」
ブライト 「ひどく勘がいいというか先読みをする時があるな?」
ミライ 「そ、そうかしらね」
ブライト 「フラウ・ボゥもそう感じることがあるだろう?」
フラウ 「はい、ありますよ」
ブライト 「アムロは違うんだよ。かといって、以前マチルダさんが言っていたようにアムロがエスパーだなんて話は信用せんよ。人間がそんな便利に変わる訳ないんだ」
ミライ 「そりゃそうよ」
  「ね、フラウ・ボゥ」
フラウ 「はい」
ブライト 「ミライ、ソロモンに入港するぞ」
ミライ 「はい」

モスク 「ホワイトベースのメカマンはガンダムから離れろ。以後の作業は我々に任せてもらう」
  「マグネットコーティング、急げ」
アムロ 「どういうことです?」
モスク 「なんだ?貴様は」
アムロ 「ガンダムのパイロットのアムロ・レイです」
モスク 「貴様の報告を読んだから俺が来たんだ。ま、失敗したからって恨むなよ、なにしろ碌なテストもしないで使うんだからな」
アムロ 「何をしようというんです?」
モスク 「俺の理論を応用してガンダムの動きを早くしようっていうんだ」
アムロ 「そんな事ができるんですか?」
ブライト 「保証の限りではないとさ」
アムロ 「ブライトさん」
ブライト 「モスク・ハン博士だ。電磁工学の新鋭だ。マグネットコーティングとかいってな、ガンダムの駆動系を電磁気で包んで動きを早くするのだとさ。ま、油を差すみたいなもんだな」
アムロ 「そんな事できるんですか?」
ブライト 「俺にわかる訳ないだろ。博士に直接聞くんだな」
アムロ 「考え方はわかりもしますが」
ブライト 「作戦会議に行くがすぐ出撃のはずだ、いいな?」
アムロ 「は、はい」
ミライ 「うまくいくわよ」
アムロ 「は、はい」
  「たまんないな」
セイラ 「ほんと」
モスク 「急げよ、作戦は始まっているんだからな」

キシリア 「シャリア・ブルが破れたと?」
ジオン将官A 「は、彼の不慣れなせいでありましょう。シャア大佐からの報告ではガンダムの性能がニュータイプに適応した能力を」
キシリア 「シャアめ、推測ばかりを」
ジオン将官A 「は?」
キシリア 「いや。で、ギレン総帥の方の作戦は?」
ジオン将官A 「は、我がグラナダ艦隊とア・バオア・クーを第一線として、これに本国のソーラ・システムを」
キシリア 「ソーラ・システムをか。ギレンのごり押しだな」

ナレーター 「月の裏側基地グラナダと、この宇宙要塞ア・バオア・クーを結ぶ線をジオンでは最終防衛線と呼ぶ。ここはジオン公国の第三号密閉型コロニー・マハルである」

ジオン兵A 「よし、123号艇、これまで。ご苦労、行ってくれ」
ジオン兵B 「こいつ」
男A 「…」
ジオン兵B 「貴様、それでもジオンの国民かい」
男A 「ま、孫娘と離れてしまったんだ、それを捜しに」
ジオン兵B 「孫娘だって必ずどっかの船に乗ってるって」
男A 「し、しかし、行き先はわからんじゃろ?」
ジオン兵B 「ジオン国内だ、すぐに見つかる」
ジオン兵A 「次の船急げ」
ジオン兵B 「おう、立て。お前達が乗る番だ」

ナレーター 「マハルの居住者150万人の強制疎開が始まったのは四日前からであった。本土決戦の為の計画であることは誰の目にも明白であった。他のコロニーで使われている太陽電池が次々とマハル周辺に運び込まれる。人々は不安げにその作業を見守るだけであった」

デギン 「しかしなギレン、百万の一般国民を疎開させるということはこれは軍人の無能を示すことだ」
ギレン 「わたくしに面と向かってよくおっしゃる」
デギン 「ギレン、わしとて公王制をひいた男だぞ。貴公の軍政のみを支持する」
ギレン 「御覧を」
デギン 「作戦などいい」
ギレン 「我がジオン本国にとって月とア・バオア・クーは最終防衛線です。それに対して地球連邦軍は三つのコースから侵攻することが考えられます。ここを突破されればジオンは裸同然です。その前にソーラ・システムで侵攻する連邦軍艦隊を討つ。このシステムはコロニーを使える為に金も時間もかからずに我がジオンの」
デギン 「そこまでして勝ってどうするのだ?ギレン」
ギレン 「サインをいただければ幸いです」
デギン 「やっておって今更」
ギレン 「デギン公王あってのジオン公国ですから」
デギン 「で、どうするつもりか?」
ギレン 「せっかく減った人口です、これ以上増やさずに優良な人種だけを残す、それ以外に人類の永遠の平和は望めません。そして、その為にはザビ家独裁による人類のコントロールしかありません」
デギン 「貴公、知っておるか?アドルフ・ヒトラーを」
ギレン 「ヒットラー?中世期の人物ですな」
デギン 「ああ。独裁者でな、世界を読みきれなかった男だ。貴公はそのヒットラーの尻尾だな」
ギレン 「わたくしが?」
デギン 「わしはジオンの国民を急ぎまとめる方便として公王制を敷いた。ジオンの理想を実現する為に。しかし」
ギレン 「ヒットラーの尻尾のわたくしが独裁制に持ち込んだ」
デギン 「キシリアとな」
ギレン 「はい。絶対民主制は連邦ごとき軟弱を生むだけです。それでは人類は共食いになります、今度の戦争のように。ま、勝ってみせます。ヒットラーの尻尾の戦いぶり、御覧ください。わたくしはア・バオア・クーで指揮をとります」
デギン 「…ヒトラーは敗北したのだぞ」

ジオン兵A 「キャッチした。敵戦艦はマゼランタイプ1、サラミスタイプ3、最小戦闘単位です」
ジオン士官A 「モビルスーツ発進」
  「シャア大佐、エルメスも出しますか?」
シャア 「無論だ。ララァを特別扱いするなよ」

シャア 「ララァ、恐くはないか?」
ララァ 「は、はい」
シャア 「初めての実戦だ、リック・ドム二機のうしろについて援護をすればいい」
ララァ 「はい」
シャア 「私もすぐに追いかける」
ララァ 「やってみます、大佐」

シャア 「グラナダからの援軍は?」
ジオン兵A 「あと5、6分でグワリブが着きます」
シャア 「うん、キシリア殿がようやく重い腰を上げたという訳か」
  「Jミサイル、敵マゼランタイプに照準」
ジオン兵B 「マイナスコンマ2、修正2。大佐」
シャア 「よし、Rコンマ3、2、Lコンマ1、撃て」
  「Jミサイル第二攻撃、照準合わせ。撃て」
  「上出来だ。私はゲルググで出る」
  「マリガン、あとを頼む。貴様には貸しがあったはずだ、ちゃんとやって見せろよ」
マリガン 「は、はい」
シャア 「私が出たら30秒だけ援護射撃をしろ」
マリガン 「は、はい」
  「よーし、援護射撃30秒。味方のモビルスーツに当てるなよ」

シャア 「それでいい、マリガン」
  「急げ、ゲルググ」

ララァ 「左のサラミスを」
  「やった、大佐、やりましたよ」
バタシャム 「…エルメスのビットが?ま、まるでベテランパイロットじゃないか。あれが初めて戦いをする女のやることなのか?」
ララァ 「よーし、もう一隻ぐらい、あっ」
  「あっ、ドムが援護を?」
  「あっ、ドムがうしろに下がる」
  「なぜあたしのうしろにつこうとするの?初めて戦いに出るあたしを前に出して」
  「あたしがやるしかないの?」
  「ああっ、援護がなければ集中しきれない」
  「…あと一隻だというのに」

連邦兵A 「ああっ」
連邦兵B 「ま、また聞こえるぞ、ラ・ラだ」
連邦兵A 「発信源は不明」

ララァ 「ああ、当たらない」

 

シャア 「ん?どういうことだ?」
  「バタシャムめ、貴様が前に出るのだろうが」
バタシャム 「馬鹿言え、エルメスがいたら俺達が前に出ることはないだろ」
ララァ 「そ、そうか、やってみる」
シャア 「ララァ、無茶をするな」
ララァ 「撃つ」
  「射撃をあてにしてはいけないということ?」
  「大佐」
シャア 「ララァ、援護するぞ」
ララァ 「大佐。…大佐がいれば」

連邦兵A 「おい、ま、まただ」

ララァ 「次」
  「…」
シャア 「ララァ、よくやった」
ララァ 「大佐、援護してくださってありがとう」

ナレーター 「その頃、地球連邦軍の最前線たるソロモンでは次の作戦の為の命令が下されていた。すなわち、ジオンに進攻する星一号作戦の発動である。各艦隊はそれぞれに定められたコースを取って攻撃目標の星へ向かう」
  「しかし、本来最も先行すべき第13独立艦隊のホワイトベースの出港だけが遅れていた」

モスク 「理論的な自信だけはある。メカニック的な干渉はすべて打ち消したはずだ」
アムロ 「ということは、無限大にスピードは速くできる」
モスク 「うん、理論的にはな。しかし、ガンダムのパワーはそうはいかん」
アムロ 「そうですね。博士は僕らの救い主です」
モスク 「君が生き残ったらそう言ってくれ。今回のデーターだけはなんらかの方法で私の手元に届けてほしいものだな」
アムロ 「だから人の本音というのは聞きたくありませんね」
モスク 「まったくだ、アムロ・レイ君。君のガンダムに対するセンスに期待するよ」
アムロ 「ありがとうございます」
モスク 「必ず生き延びてくれよ」
アムロ 「はい」
  「データーを持ち帰る為にですね」
モスク 「そう、そうだ」

ブライト 「港を出たら最大船速に移る。先行する隊を追う」
ミライ 「了解」

バタシャム 「ひょっとしたらエルメスはシャア大佐のゲルググ以上でありましょう」
シャア 「歴戦の勇士のお前達がそう言うとはな」
バタシャム 「我々はニュータイプの能力というものを初めて見せられたのです。あれほどの力ならばララァ少尉はお一人でも戦闘小隊のひとつぐらいあっという間に沈められます。その事実を知った時、我々は馬鹿馬鹿しくなったのであります。ララァ少尉ほどのパイロットが現れたなら、我々凡俗などは」
シャア 「ララァに嫉妬しているのではないのか?」
バタシャム 「心外であります。…いや、皆無とはいえませんが、なによりもニュータイプの実力に驚きました」
シャア 「うん」
バタシャム 「軍法会議も覚悟しております。が、エルメスの出る時後衛にまわることだけは認めてください」
シャア 「できるか?少尉」
ララァ 「中尉のおっしゃることはわかります」
シャア 「そうしてくれ」
  「中尉、いいな?」
バタシャム 「は、大佐」

マーカー 「第13独立艦隊との接触は15分後の予定です」
ブライト 「よし」
  「総員に告ぐ。食事は今のうちにしておけ、しばらくは戦闘食しか食べられんことになる」

カイ 「へーっ、この食い物が戦闘食でないってんだからな」
アムロ 「なるほど、こりゃすごいや。しかし」
セイラ 「アムロ、いい?」
アムロ 「はい」
セイラ 「どう?調子は」
アムロ 「良好ですけど、動きが速くなった分はメカに負担がかかります。その辺のバランスの取り方が難しいですね」
セイラ 「大丈夫よ、その辺は自信を持って、アムロ」
アムロ 「そうですか?」
セイラ 「そうよ、アムロはニュータイプですもの」
アムロ 「ふふ、タイプからいったら古い人間らしいけど」
セイラ 「フフ、そうね、おセンチでちっとも飛んでないのにね、アムロって」
アムロ 「…そう正面切って言われるといい気分のもんじゃありませんね」

シャア 「シャア・アズナブル大佐、ララァ・スン少尉、入ります」
キシリア 「空母ドロスの主力隊はグラナダとア・バオア・クーの線上に展開させた。大佐は私の遊撃隊に入り戦闘指揮を取れ」
シャア 「は」
キシリア 「気にいらんな、その服は」
シャア 「は?」
キシリア 「少尉のサイズを補給部隊へまわしておけ」
シャア 「補給部隊の連中は服で戦争をするのではなかろう、といつも」
キシリア 「私の名前で督促させろ、目障りだ」
  「で、どうなのだ?性能は」
シャア 「初陣で二隻のサラミスを沈めました。ララァとエルメスの組み合わせは絶大であります」
キシリア 「ほう、二隻も。それはすごいな」
シャア 「はい。ニュータイプの実戦部隊の実現、いよいよかと」
キシリア 「…見せてほしいものだな、エルメスの働きを」

ミライ 「モスク博士、たいしたものね」
ブライト 「いや、アムロだよ」
ミライ 「…?」
ブライト 「あれだけ使いこなせるというからにはニュータイプ、存在するのかもしれんな」
ミライ 「ニュータイプ?」
フラウ 「ニュータイプ」
  「…ブライトさん、アムロが」
ブライト 「ん?艦隊戦か?」
ミライ 「合流予定ポイントよ。本隊が敵と接触したらしいわ」
ブライト 「敵は?」
マーカー 「確認不能」
ブライト 「艦隊戦用意、ガンダム以下急速発進。敵は大きいぞ」

アムロ 「味方がやられたな。呼んでいる」
  「呼んでいる、…なんだ?やってみるか」
  『…シャアと、もうひとつはなんだ?』
  「…」
  「シャア、もらったぞ」
ララァ 「大佐」
シャア 「ん」
アムロ 「なに?あれが邪魔をする」
ララァ 「大佐、退いてください、危険です」
アムロ 「邪魔だ」
シャア 「ガンダム、昨日までのガンダムとまるで違うぞ」
ララァ 「大佐、どいてください、邪魔です」
シャアの立つ瀬なし
アムロ 「ああっ」
ララァ 「ああっ」
シャア 「うおおっ、ガンダム」
ララァ 「大佐を傷つける」
アムロ 「…」
シャア 「チィッ」
ララァ 「シャア」
アムロ 「…」
ララァ 「…」
  「大佐」
  「大佐、脱出してください」
シャア 「大丈夫だ。この程度ならゲルググは爆発しない」
ララァ 「で、でも」
シャア 「エルメスに掴まらせてもらう。攻撃は続けろ」
ララァ 「続けています、け、けれど」
シャア 「けれど?なんだ?」
ララァ 「あ、頭が押さえつけられるように重いのです」
シャア 「なんだと?」
ララァ 『悪い人だ』
アムロ 『なに?』
ララァ 『シャアをいじめる悪い人だ』
アムロ 「誰が悪い人なんだ?」

ナレーター 「ホワイトベースは先行する第13独立艦隊と合流をした。しかし、この時すでに艦隊は三隻のサラミスタイプを撃破されていた。その内の二隻はエルメスによるものであって、すなわち、ララァは一日にして四隻の船を沈めたことになる。これは空前の壮挙であった」
シャア 『しかし、ララァの頭痛の原因がガンダムのパイロットと関係があるようなら、事は簡単に進まんな』
ナレーター 「今、戦場は月の裏側へ移動しつつある」

次回予告 「ガンダムとエルメスの激闘は、アムロとララァに二人の目指すべき未来の物語を垣間見させる。しかし、戦場はその二人を包み巨大に膨れ上がっていく。ララァ、散る。機動戦士ガンダム、次回、『光る宇宙』。君は、生き延びることができるか?」


40話動画はこちらよりYouTube

40話で出てくる名言&その感想
ララァ・スン名言 

ガンダム 第40話「エルメスのララァ」の感想と見所

シャアがかなりかっこよく見える動画(曲【シャアが来る】にのせて)


第39話「ニュータイプ、シャリア・ブル」全セリフ&コメント付

機動戦士ガンダム 第39話「ニュータイプ、シャリア・ブル」より



ナレーター 「シャアとセイラの出会いはそれぞれの思いの食い違いをはっきりさせただけであった。ザンジバルはワッケインのマゼランを撃破してテキサスを脱出、ホワイトベースもまた、ソロモンに帰還をした」



ナレーター 「昨日まではジオン公国の宇宙戦略の一翼を担っていたソロモンではあったが、今や地球連邦軍の拠点として活動を始めていた。これによって、連邦はジオン進攻の強力な足掛かりを得たのである。援軍が補強され、連邦軍の乾坤一擲の作戦が開始されるのもすでに時間の問題と思われた時、ソロモンに奇妙な事件が起こった」

連邦士官A 「ま、また聞こえるぞ、ララだ」
連邦士官B 「コースはEの6だが」
連邦士官C 「現場なら敵が見えるだろ。え?こっちは電気系統の整備がまだ終わっちゃいないんだ、見える訳がないだろ。…おい、どうした?38エリア、38エリア」
  「将軍」

シャア 「すごいものだな。あの輝きがララァの仕掛けたものとは、この私にも信じられん。ニュータイプのララァとモビルアーマー・エルメス、これほどのものとは」

ブライト 「なんだ?爆発だぞ。マーカー、敵はどこにいるんだ?」
マーカー 「見当たりません。どのみち、ミノフスキー粒子がえらく濃いようで」
ミライ 「なにかしら?何かが呼んでいるような気がするわ」
ブライト 「対空監視を全員にやらせろ」
マーカー 「はい」
ブライト 「ミライ、どうした?」
ミライ 「え?」
ブライト 「体の具合でも?」
ミライ 「あ、いいえ、そうじゃないの。とにかく変なのよ、このソロモンの周り、すごく」
ブライト 「変?そりゃ、殺気みたいなものは感じるが」
フラウ 「ブライトさん」
ブライト 「なにか?」
フラウ 「ホワイトベースは第一戦闘配置を取って入港を待て、との事です」
ブライト 「了解」
  「第1デッキ、第2デッキ、ガンダム、ガンキャノン、Gファイター、発進。第一戦闘配置を取らせろ」

カイ 「人使いが荒いんだから、まったく」

ハヤト 「…ああ、キッカ」
キッカ 「は?」
ハヤト 「僕のノーマルスーツ持ってきてくれないか?」
レツ 「サンマロさんに怒られるよ」
ハヤト 「大丈夫、もう大丈夫だよ」

ブライト 「セイラ、君を信じているが、戦いに私情は持ち込むなよ」
セイラ 「ブライトさん、私の今までの行動は嘘ではなくてよ」
ブライト 「指揮官として確認したまでだ。信じているよ」
セイラ 「ありがとう」
  「Gファイター、発進できます」
ミライ 「なにかあったの?ブライト」
ブライト 「ん、なにかセイラ、一人で悩み事を抱えているようでね」
ミライ 「そうね」

アムロ 「行きます」
カイ 「ガンキャノン行くぜ」

セイラ 「仕方がないか」
  『元ジオンの女、シャアの妹、信じられなくなるのが当たり前よね』
  「あっ?」
アムロ 「またか」
  「…呼んでいる」
  『なにか、呼んでいるような気がする。なんだ?なにかが見えるようだ。なんだ?』

ララァ 「…」
シャア 「ララァ、疲れたか?」
ララァ 「はい、大佐。でも大丈夫です、まだやれます」
シャア 「いや、今日はやめておこう。戦果は十分に上がっている。一度休んだ方がいい」
ララァ 「はい、大佐」

アムロ 「き、聞こえなくなった。何が聞こえていたんだ?」
  「確かに何かが呼んでいたのに」

ナレーター 「これに先立つ数時間前、ジオン公国ザビ家の総帥ギレン・ザビは、木星帰りの男、シャリア・ブル大尉を謁見していた」
ギレン 「今回の君の船団の帰還でヘリウムの心配はいらんわけだ。私とて何年もこの戦争を続けるつもりはないからな」
シャリア 「総帥はこの戦争を一ヶ月で終わらせてみせるとおっしゃってました」
ギレン 「それを言うな、シャリア・ブル。座ってくれ、本論に入ろう」
シャリア 「は、ありがとうございます。しかし、お話のニュータイプの件ですが、わたくしは多少人よりカンがいいという程度で」
ギレン 「君のことは君以上に私は知っているぞ」
シャリア 「は?」
ギレン 「木星のエネルギー船団を勤めた君の才能のデーターはそろっている。フラナガン機関に検討させた。その机の上にある」
シャリア 「…シャリア・ブルに関するニュータイプの発生形態。わたくしにその才能があると?」
ギレン 「そう、君は自分でも気付かぬ才能を持っている。もっとも、ニュータイプの事はまだ未知の部分が多いのだが、それを役立ててほしい。今度の大戦ではもう人が死にすぎた」
シャリア 「…キシリア殿のもとへゆけと?」
ギレン 「ほう、言わぬ先からよくわかったな」
  「キシリアのもとで君の即戦力を利用したモビルアーマーの用意が進められている」
シャリア 「御言葉とあらば」
ギレン 「ん、空母ドロスが用意してある」
シャリア 「は」
ギレン 「私がなぜ君をキシリアのもとにやるかわかるか?」
シャリア 「は…」
ギレン 「…」
シャリア 「わたくしには閣下の深いお考えはわかりません。しかし、わかるように努力するつもりであります」
ギレン 「それでいい、シャリア・ブル。人の心を覗きすぎるのは己の身を滅ぼすことになる。ただ、私が君をキシリアのもとにやることの意味は考えてくれ」

キシリア 「この船でシャリア・ブルという男も来ておるのだな?」
ジオン将官A 「は。シムス中尉と共にブラウ・ブロを使わせます」
キシリア 「…もし、そのシャリア・ブル大尉の能力がララァより優れているのなら、エルメスをシャリア・ブルに任せることも考えねばならぬ。その点、シャア大佐にはよく含み置くように、と」
ジオン将官A 「は、伝えます」
キシリア 「木星帰りの男か。ララァよりニュータイプとしては期待が持てるかも知れぬ」

シャリア 「…なるほど、意外とシンプルなコンソールパネルだな」
  「シムス中尉、私の方はいつでもいい、発進してくれ」
シムス 「了解です、シャリア・ブル大尉」

 

シャア 「わかったのか?ララァが疲れすぎる原因が」
フラナガン 「脳波を受信する電圧が多少逆流して、ララァを刺激するようです」
シャア 「直せるか?」
フラナガン 「今日のような長距離からのビットのコントロールが不可能になりますが?」
シャア 「やむを得ん、というよりその方がよかろう。遠すぎるとかえって敵の確認がしづらい」
フラナガン 「そう言っていただけると助かります。なにしろ、サイコミュが人の洞察力を増やすといっても」
シャア 「ララァ、いいのか?」
ララァ 「大丈夫です。もうしばらくすれば実戦に出られます」
シャア 「ララァ、戦場で調子に乗りすぎると命取りになるぞ」
ララァ 「ブラウ・ブロが着くそうです」
シャア 「うん。よーし、ブリッジに上がろう」
ララァ 「はい」

ララァ 「シャリア・ブルという方、気になります」
シャア 「なぜだ?」
ララァ 「その方が大佐のお立場をお考えくださるかどうか」
シャア 「そういうことはララァは気にする必要がない」

シムス 「シムス・バハロフ中尉、シャリア・ブル大尉、ただいま到着いたしました」
シャア 「ご苦労、シャアだ。こちらがエルメスのパイロット、ララァ・スン少尉」
シムス 「フラナガン機関の秘蔵っ子といわれるララァ?」
シャア 「なにか?」
シムス 「いえ、少尉の軍服の用意がないのかと」
シャア 「補給部隊には言っているのだがな。こんなぞろぞろした格好で艦の中を歩き回られて困っているのだ」
シムス 「シャリア・ブル大尉」
シャリア 「ん?」
  「なるほど」
  「大佐、この少女、ああいや、ララァ少尉から何かを感じます。そう、力のようなものを」
シャア 「で、大尉は私から何を感じるのだね?」
シャリア 「いや、わたくしは大佐のようなお方は好きです。お心は大きくお持ちいただけるとジオンの為に素晴らしいことだと思われますな」
シャア 「よい忠告として受け取っておこう。私はまた友人が増えたようだ。よろしく頼む、大尉」
シャリア 「いえ、もし我々がニュータイプなら、ニュータイプ全体の平和の為に案ずるのです」
シャア 「人類全体の為に、という意味にとっていいのだな?」
シャリア 「はい」
シャア 「ララァ、わかるか?大尉のおっしゃることを」
ララァ 「はい」
シャリア 「…ララァ少尉はよい力をお持ちのようだ」
シャア 「だがな、シャリア・ブル大尉、厄介なことはガンダムというモビルスーツのパイロットがニュータイプらしい。つまり、連邦はすでにニュータイプを実戦に投入しているということだ」
シャリア 「は、ありうることで」

ミライ 「ハヤト、起きていいの?」
ハヤト 「すいません、ご心配かけて」
ミライ 「何を騒いでいるの?」
アムロ 「…いえ、ガンダムの操縦系がちょっとオーバーヒート気味なんです、それで」

ララァ 「なぜ大尉だけおやりになるんです?」
シャア 「律儀すぎるのだな。ブラウ・ブロのテストをしたいといってきかなかった」
ララァ 「そうでしょうか?」
シャア 「不服か?私はエルメスを完全にララァに合うように調整してもらわぬ限り、ララァは出撃はさせん」

セイラ 「どうぞ」
  「すみません、わざわざ」
ブライト 「いや」
  「こんな時に何かね?」
セイラ 「あなたの誤解を解いておきたくて」
ブライト 「僕の誤解?」
セイラ 「腹が立つんでしょ、私があのシャアを知っていて隠していたこと」
ブライト 「まあな」
セイラ 「シャアは私の兄なんです」
ブライト 「兄?兄さん?またそれがなんで?」
セイラ 「事情はいろいろとね」
ブライト 「…で、艦を降りるつもりなのか?」
セイラ 「いえ、もうそれもできないでしょうね。ホワイトベースに愛着もあるし、それにできもしないことをできると信じている兄を思うと、刺し違えてもいいって」
ブライト 「セイラ」
セイラ 「兄は鬼子です。父の本当の望みを歪めて受け止めて、自分ができるなんて。キャスバル兄さんじゃありません」
ブライト 「本名かい?キャスバル」
セイラ 「ええ。キャスバル兄さん」
ブライト 「で?」
セイラ 「…ごめんなさい、ブライト。これ、兄が私にくれた金の延べ板です。これをホワイトベースのみんなでわけてください」
ブライト 「その方がいいのか?」
セイラ 「私がすっきりします。こんな自分勝手な言い草はないと思いますけど」
ブライト 「セイラの選んだ道はつらいぞ」
セイラ 「承知しているつもりよ」
ブライト 「わかった。以前と同じように君を扱うだけだ」
セイラ 「ありがとう、ブライトさん」
ブライト 「いや、君の強さには敬服するだけだよ」
セイラ 「…」
ブライト 「頭で考えるほど楽なことではないと思うがな。ま、あてにするぞ、セイラ」
セイラ 「わかっているわ」

マーカー 「敵パトロール艇らしきものキャッチ。ソロモンより迎撃機の発進要請です」
ブライト 「なんでもかんでもこっちにやらせるのか」
ミライ 「信頼されてるのよ、ブライト」
ブライト 「おとり専門でもか」
  「よーし、各機に発進させろ」

マーカー 「ガンダム、ガンキャノン、Gファイター、発進急げ」
セイラ 「あ?」
  「ハヤト、大丈夫なの?」
ハヤト 「もう大丈夫です、セイラさん。休んだ分取り返します」
セイラ 「でも今日は後方で見学よ。勘を取り戻すまではね」

アムロ 「ん、来るな」
  「三機に見えるが、違うな。ララァじゃない、別の何かだ」
シムス 「シャリア・ブル大尉、敵をキャッチしました。戦闘はお任せします」
シャリア 「私にどこまでできるかデーターは取っておいてください」
シムス 「了解です」
  「来ます、大尉」
シャリア 「見えます、やってみましょう」
  「ん?」
  「…これはすごい。敵のパイロットはこちらの位置と地球の一直線を読めるのか?」
アムロ 「なに?」
  「違うぞ、さっきとは」
  「ん?下か」
  「チッ」
  「クッ、やはりガンダムの反応が鈍い」
シャリア 「すごいモビルスーツとパイロットだ。あのパイロットこそ真のニュータイプに違いない。そうでなければこのブラウ・ブロのオールレンジ攻撃を避けられる訳がない。おおっ」
ハヤト 「うわーっ。に、二機か三機のモビルアーマーがいるのか?」
アムロ 「下がれ、この敵はいつものモビルアーマーとは違うぞ、下がれ」
カイ 「うわーっ」
セイラ 「カ、カイ、どこから?」
ハヤト 「カ、カイさん、どこだ?」
アムロ 「下がれ、この敵は違うんだ。クッ」
  「ガンダムの反応が遅い?」
シャリア 「あのパイロットは反対からの攻撃も読んだ」
アムロ 「どういうことだ?敵は一機のモビルアーマーのはずだ」
  「…オ、オーバーヒートだ。…敵は」
シャリア 「なんだ?見つけたのか?」
  「シムス中尉、逃げろ」
シャリア・ブル大尉〜〜(泣)
シムス 「えっ?」
アムロ 「や、やったか。し、しかし、ガンダムに無理をさせすぎた」
  「ガ、ガンダムの操縦系が僕のスピードについてこれないんだ。今さっきのような敵が来たらもうアウトだぞ」

シャア 「シャリア・ブルまで倒されたか」
ララァ 「今すぐエルメスで出ればガンダムを倒せます」
シャア 「あなどるな、ララァ。連邦がニュータイプを実戦に投入しているとなると、ガンダム以外にも」
ララァ 「そうでしょうか?」
シャア 「戦いは危険を冒してはならぬ。少なくともソロモンにいるガンダムは危険だ。それに、シャリア・ブルのことも考えてやるんだ。彼はギレン様とキシリア様の間で器用に立ち回れぬ自分を知っていた不幸な男だ。潔く死なせてやれただけでも彼にとって」
ララァ 「大佐、大佐はそこまで」
シャア 「ララァ、ニュータイプは万能ではない。戦争の生み出した人類の悲しい変種かもしれんのだ」
ララァ 「そ、そんな、そんなこと」

ナレーター 「一方、ホワイトベースでは深刻な事態に陥っていた。心配されていたガンダムの操縦系のひずみが現実のものとなった。つまり、アムロの発達し始めた反射神経にガンダムのシステムがついていけなくなったのである」

次回予告 「急場しのぎのシステムを使い、ガンダムはレビル艦隊を追う。その艦隊の前に、ジオンの防衛線の中に、一機の鮮やかなモビルアーマーが乱舞する。機動戦士ガンダム、次回、『エルメスのララア』。君は、生き延びることができるか?」


39話動画はこちらよりYouTube

ガンダム 第39話「ニュータイプ、シャリア・ブル」の感想と見所

第38話「再会、シャアとセイラ」全セリフ&コメント付

機動戦士ガンダム 第38話「再会、シャアとセイラ」より



ナレーター 「今、ホワイトベースとマ・クベ艦隊はテキサスゾーンの漂流物に身を隠し、互いの位置を確認できないまま対峙していた」



アムロ 「誰だ?誰が僕を見ているんだ?」

ララァ 「大佐、ありがとう」
シャア 「なにを言うのだ、ララァはただの戦士ではない」
  「運が良かった。空気の流出が弱まってきたぞ」
  「急いでザンジバルへ戻れ」
ララァ 「はい、大佐」
シャア 「私はガンダムを食い止める」
ララァ 「はい。でも大佐は?」
シャア 「ララァ、私の心配なら無用だといつも言ってるはずだ。さあ、早く行くがいい」
ララァ 「赤い彗星のシャア、信じています」

ブライト 「アムロも気がかりだが、さて、この状態では先に動いた方が不利になるしな」
  「ミライ、どう思う?」
ミライ 「そうね。アムロは大丈夫、生きているわ」
フラウ 「なぜそんな事が言えるんですか?」
ミライ 「そうね、なんとなくわかるのよ」
フラウ 「アムロ」

ウラガン 「デラミン艦長、戦力ではこちらの方が圧倒的に有利であります、攻撃を」
デラミン 「いかん。敵は一隻とはいえ大型戦艦だ。こちらがのこのこ出て行けば」
ウラガン 「しかしこちらはバロメルが攻撃を受けて」
デラミン 「ウラガン中尉」
ウラガン 「艦長」
デラミン 「君はマ・クベ大佐の下に長年いて何を学んだのだ?あ?まもなくバロム司令の艦がここに着く。それまで待つ」
ウラガン 「は…」

アムロ 「妙だ。もう一機のモビルスーツが見えない。迂闊だったな、あれは赤いモビルスーツだった、シャアかもしれないんだ。ん?」
  「車だ」
  「あの車、ララ?」
シャア 「見つけたぞ、ガンダム」
アムロ 「ララァだ、ま、間違いない」
  「…シャアがう、うしろから仕掛けたのか?それとも別の敵か?」
シャア 「厄介なことになりそうだ。ガンダムのパイロットもニュータイプだとはな。もう一度試してみるか」
アムロ 「わあーっ」
シャア 「チィッ」
アムロ 「ああっ…」
シャア 「間違いなさそうだな。私の射撃は正確なはずだ、それをことごとくはずすとは」
アムロ 「あっ、よ、横からか」
  「クッ、今度は前からか。さ、さすがだなシャア」
  「どこだ?シャア。どっから?ようし、見てろ」
  「シャア、読めたよ」
シャア 「なんだと?」
アムロ 「くあっ」
シャア 「しまった」
アムロ 「ああっ、も、もう少し早く反応してくれ」
  「…シャア」
シャア 「あっ?」
  「ええい、慣らし運転もしないで使うと」
アムロ 「逃がすか」
  「ああっ」
  「…だいぶ消耗して。…もう一息だったのに。あっ」
  「や、やったのか?でも、あのシャアが」
シャア 「だいぶやられたな。偽の爆発であのパイロットをだませたとも思えんが」

ワッケイン 「ホワイトベースとはまだ接触できんのか?」
連邦兵A 「は、この付近はミノフスキー粒子の濃度が高い上に、こう漂流物が多くては」
ワッケイン 「わかっている。それを承知で」
連邦兵A 「いえ、待ってください」
ワッケイン 「ホワイトベースか?」
連邦兵A 「ジオンの高速重巡です。方位08の32、相対速度0078」
ワッケイン 「ようし、艦首を敵艦に向けろ。砲撃戦用意」

ジオン兵A 「本艦に接近する艦があります」
バロム 「なに?」
ジオン兵A 「連邦軍戦艦・マゼランタイプです」
バロム 「よし、戦闘用意。主砲回せ。うわっ」

ジオン兵A 「ポイントA17、B33付近で戦闘光らしきもの確認。バロム司令の予定コース上です」
ウラガン 「艦長、まさかバロム司令の」
デラミン 「ああ、やむを得んな。全艦、現地点を急速離脱。該当地点に向かう」

マーカー 「敵艦隊探知しました。未確認戦闘域に向かっています」
ブライト 「痺れを切らしたな。セイラ、Gファイター発進だ。ジョブ・ジョン、ガンキャノンもスタンバっておけ」
  「ホワイトベース前進」
ミライ 「はい」
ブライト 「艦隊砲撃戦に入る」

セイラ 「Gファイター発進します」

ジオン兵A 「後方より木馬が追ってきます」
デラミン 「あわてるな、上方攻撃せよ」

セイラ 「捉まえたわ」

デラミン 「た、たった一機で攻撃を仕掛けるのか?」

ブライト 「メガ粒子砲、主砲、ミサイル、発射」

ジオン兵A 「大量にミサイル接近」
デラミン 「アンチミサイルはどうした?」
ジオン兵A 「あっ、ま、間に合いません」

セイラ 「やったわ。…あっけないものね」

ブライト 「そうか」
ミライ 「でも恐ろしいものね。均衡が破れるということは」

バロム 「うっ、…駄目か」

ワッケイン 「よーし、180度回頭。ホワイトベースと接近する」

マーカー 「未確認戦闘域から一隻こちらに向かってきます」
ブライト 「ジオンか?」
マーカー 「あ、ちょっと待てください。わかりました、マゼランタイプのようです」
ブライト 「マゼラン?」
ワッケイン 「ブライト君、中には敵の生き残りがいるかもしれん、気をつけてな。私は外で待つ」

ワッケイン 「ホワイトベースか。たくましくなったものだ」

ブライト 「マーカー、爆発があったのはどこだ?」
マーカー 「はい、CブロックのポイントN5付近です」
ミライ 「N5に直行します」
ブライト 「オムル、セイラ、ジョブ、バギースタンバイ」
ミライ 「これより降下します」

 

ミライ 「着地完了」
ブライト 「よし」
  「オムル、セイラ、ジョブ、捜査に出てくれ」
  「アムロを発見できるまで第二戦闘配置。カイはガンキャノンでスタンバらせろ」
  「フラウ、無線の状態はどうだ?」
  「フラウ、無線の状態はどうか?」
フラウ 「え?あ、はい、使えそうです」
ブライト 「…」

ジョブ 「あれは?」

ジョブ 「こちらジョブ・ジョン、こちらジョブ・ジョン、ホワイトベース」
フラウ 「…あ、は、はい、こちらホワイトベース、どうぞ」
ジョブ 「まだガンダムは発見できません」
フラウ 「了解」
  「ブライトさん」
ブライト 「了解した。フラウ、ハヤトの様態を見てきてくれないか?ハヤト、寂しがってるだろう」
フラウ 「でも」
ブライト 「フラウ、バンマスをすぐに上がらせろ」
フラウ 「はい、わかりました」
ブライト 「…みんな疲れているんだ」
ブライトさん優しくなったなぁ〜

シャア 「ん?」
セイラ 「こちらセイラ、こちらセイラ、ホワイトベースどうぞ」
ブライト 「セイラか」
セイラ 「あら、フラウ・ボゥじゃないのね」

ブライト 「ああ、今休ませた。どうだ、まだ見つからんのか?」

セイラ 「ええ、もう少し。あっ…」
  「に、兄さん」

ブライト 「ん?」

シャア 「軍を抜けろと言ったはずだ。そ、それが軍曹とはな」
セイラ 「兄さんこそ、ジオン軍にまで入ってザビ家に復讐しようなんてやることが筋違いじゃなくて?」
シャア 「お前の兄がその程度の男だと思っているのか?アルテイシア」
セイラ 「え?」

ブライト 『あ、相手はだ、誰なのだ?こ、声が』

シャア 「ジンバ・ラルの教えてくれた事は本当の事かもしれない。あのじいやの口癖だったからな」

ジンバ 「お父様のジオン様がなぜジオン共和国をお造りになったのか。それは、ニュータイプとして再生する人類全体の未来を考えてのことでございました。ところが急の病に倒れ、その御臨終のきわにお父上はデギン公を御指名になったのです」
デギン 「…私ごときを次期首相にと?」
ジンバ 「私はジオン様の御気性をよく存じております。デギン公を御指名になったのは御自分の暗殺者がデギン公だと教えたかったのです。そうでなければ、御父上のお味方が次々と倒されたり、キャスバル様とアルテイシア様に嘘の名前まで付けて地球でお育てするような事を、このじいはいたしません」

シャア 「ジオンに入国してハイスクールから士官学校へ進んだのも、ザビ家に近づきたかったからだ。しかしな、アルテイシア、私だってそれから少しは大人になった」
  「ザビ家を連邦が倒すだけでは人類の真の平和は得られないと悟ったのだ」
セイラ 「なぜ?」
シャア 「ニュータイプの発生だ」
セイラ 「アムロがニュータイプだから?」

ブライト 『ニュータイプ?』

シャア 「うん、そのニュータイプを敵にするのは面白くない。今後は手段を選べぬ、ということだ」
セイラ 「ジンバ・ラルは、ニュータイプは人類全体が変わるべき理想のタイプだ、と教えてくれたわ。だったら、ニュータイプを敵にする必要はないはずよ」
  「キャスバル兄さん、兄さん何を考えてるの?」
シャア 「もう手段を選べぬと言った。アルテイシアはあの木馬から降りるのだ」
セイラ 「木馬?あのホワイトベース?」
シャア 「ああ。ここから地球に脱出するくらいの金塊を残していく。地球に行って一生をまっとうしろ。私はもう、お前の知っている兄さんではない」
セイラ 「に、兄さん」
シャア 「マスクをしている訳がわかるな?私は過去を捨てたのだよ」
そうだったんだね!?
セイラ 「兄さん」
シャア 「アルテイシア、その素顔をもう一度見せてくれないか?」
セイラ 「思い直してください、兄さん」
シャア 「きれいだよ、アルテイシア」
  「お前に戦争は似合わん。木馬を降りろよ」
セイラ 「兄さん、キャスバル兄さん」
  「キャスバル兄さん」

ブライト 「…」
ミライ 「ブライト?ブライトどうしたの?アムロが?」
ブライト 「…い、いや、なんでもない。雑音がひどくてな」
ミライ 「そうなの」
ブライト 「あ、ああ。心配だな、アムロ」

セイラ 「キャスバル兄さん。に、兄さん」

アムロ 「駄目だ、みんな焼き切られている。こいつも。あれ?」
  「なんだ?み、見たことのない機体だけど」
  「ん?ホワイトベースのバギーだ」
  「おーい、ここだーっ」
セイラ 「ん?ア、アムロ」

マーカー 「ブライトさん、セイラさんがアムロを発見したそうです。自力では動けないのでガンペリーで」
ブライト 「よし、すぐに発進させろ」
バンマス 「ああ?」
ブライト 「どうした?」
バンマス 「ワッケイン隊からです。テキサスの反対側の港からザンジバルタイプの戦艦が出港すると」
ブライト 「なんだと?ガンペリーの発進は中止だ。ホワイトベース直進してガンダムとオムル達を収容する」

シャア 「マゼランタイプ一隻だ。一気に突破するぞ」
ララァ 「大佐、テキサスで何があったのです」
シャア 「ララァ、私にも悲しいことがあるのだよ。聞かないでくれるか」
ララァ 「わかります」
シャア 「ララァのおかげでゲルググも回収できた。すまんな」
ララァ 「…」

ワッケイン 「敵は一隻だ、よーく狙え」
  「すぐにホワイトベースも応援に来てくれる。それまで持たせるんだ」

ブライト 「よしミライ、発進だ。ザンジバルの使った港から出て追撃戦に移る」
マーカー 「第3シャッター付近に発信物体をキャッチしました」
ブライト 「爆発物か?」
マーカー 「…わかりません。ただ、非常に小さな物です」
ブライト 「ええい、この緊急の時に。オムルに調べさせろ」

カイ 「ブライト、爆発物じゃないらしいぜ。ただのゴミだ、ゴミ」
オムル 「おっとっとっとっとっと」

ブライト 「…ワッケイン司令」
ミライ 「あっ」

カイ 「シ、シャ、シャアの野郎」

アムロ 「お、遅かったのか」
フラウ 「あっ」
ブライト 「ワッケイン司令…」

ブライト 「トランクに貼り付けてあった手紙がセイラ宛てだということしか私は知らん。オムルもだ。心当たりはあるのかね?」
セイラ 「あります」
ブライト 「私には検閲する権利もあるが、教えてもらえんか?トランクの中身と差出人のことを」
セイラ 「トランクの中身はきっと金塊だと思います」
ブライト 「間違いないのだな?」
セイラ 「おそらく」
ブライト 「差出人は?」
セイラ 「シャア・アズナブル、赤い彗星です」
ブライト 「…そんな馬鹿な」

シャア 「先の約束を果たされんことを切に願う。あのやさしき、アルテイシア・ソム・ダイクンへ。キャスバル・レム・ダイクンより愛をこめて」
セイラ 「…兄さん…」
ナレーター 「キャスバル兄さん、キャスバル兄さん。セイラは、いや、アルテイシアは物心ついた頃からいつもいつも兄の背中に向かってこう叫んでいたような気がする。兄の姿のあった時も、なかった時も。もう呼べないのか?キャスバル兄さん、と」

次回予告 「人々の知らぬあいだに戦いは新しい段階に入っていった。たった一機のモビルアーマーの幻覚にも似た戦いがアムロを混乱させ、ガンダムの機能は落ちていく。機動戦士ガンダム、次回、『ニュータイプ、シャリア・ブル』。君は、生き延びることができるか?」


38話動画はこちらよりYouTube

ガンダム 第38話「再会、シャアとセイラ」の感想と見所

ブライト盗聴!?シャアとセイラの生死を懸けた兄妹ゲンカ動画
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